JavaのHashMapは、キーと値のペアを効率的に管理するためのデータ構造です。HashMapを使用すると、データの検索、追加、削除が非常に高速になります。この記事では、HashMapの基本的な使い方から応用まで、わかりやすく説明します。
1. HashMapとは？
HashMapは、Mapインターフェースを実装したクラスで、キーと値のペアを格納します。データをキーで効率的に検索するのに適しており、たとえばユーザー情報の管理や設定値の保存など、さまざまな場面で役立ちます。ただし、HashMapは要素の挿入順序を保持しません。
HashMapの基本構文
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import java.util.HashMap;<br>import java.util.Map;<br><br>public class Main {<br> public static void main(String[] args) {<br> HashMap<String, String> map = new HashMap<>();<br> map.put("apple", "りんご");<br> map.put("orange", "みかん");<br> map.put("peach", "もも");<br><br> System.out.println(map.get("apple")); // 出力: りんご<br> }<br>}<br> |
上記のコードは、HashMapを作成してデータを追加し、get()メソッドで特定のキーに関連付けられた値を取得する例です。
2. HashMapの主なメソッド
- 要素の追加:
put(K key, V value)でキーと値を追加します。すでに存在するキーの場合、古い値は上書きされます。javaコードをコピーするmap.put("banana", "バナナ"); - 要素の取得:
get(Object key)を使用して、指定したキーに関連付けられた値を取得します。キーが存在しない場合はnullが返ります。javaコードをコピーするSystem.out.println(map.get("banana")); // 出力: バナナ - 要素の削除:
remove(Object key)メソッドを使うと、特定のキーに関連付けられたペアを削除できます。javaコードをコピーするmap.remove("orange"); System.out.println(map); // "orange"が削除された状態 - サイズの取得:
size()メソッドで、HashMapのペア数を確認できます。javaコードをコピーするSystem.out.println(map.size()); // 出力: 2 - 存在確認:
containsKey(Object key)メソッドで、指定したキーが存在するかを確認します。javaコードをコピーするSystem.out.println(map.containsKey("apple")); // 出力: true
3. HashMapの特性と注意点
- 順序を保持しない:
HashMapは要素の挿入順序を保持しません。順序が重要な場合は、LinkedHashMapまたはTreeMapを検討しましょう。 - nullキーと値:
HashMapは1つのnullキーと複数のnull値を許容します。 - スレッドセーフではない:
HashMapはスレッドセーフではありません。マルチスレッド環境では、Collections.synchronizedMap()またはConcurrentHashMapを使用します。
4. すべての要素をループ処理する方法
4.1 拡張for文を使用
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for (Map.Entry<String, String> entry : map.entrySet()) {<br> System.out.println(entry.getKey() + ": " + entry.getValue());<br>}<br> |
このコードは、entrySet()メソッドを使ってすべてのキーと値をループ処理します。
4.2 Iteratorを使用
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Iterator<Map.Entry<String, String>> iterator = map.entrySet().iterator();<br>while (iterator.hasNext()) {<br> Map.Entry<String, String> entry = iterator.next();<br> System.out.println(entry.getKey() + ": " + entry.getValue());<br>}<br> |
Iteratorを使えば、データを順番に処理することができます。
5. 応用的な使い方
putIfAbsent(): キーが存在しない場合のみ値を追加します。javaコードをコピーするmap.putIfAbsent("apple", "青りんご"); System.out.println(map.get("apple")); // 出力: りんご（既存の値が維持される）getOrDefault(): 指定したキーが存在しない場合、デフォルト値を返します。javaコードをコピーするSystem.out.println(map.getOrDefault("mango", "デフォルト値")); // 出力: デフォルト値replace(): 特定のキーに関連付けられた値を置き換えます。javaコードをコピーするmap.replace("apple", "青りんご"); System.out.println(map.get("apple")); // 出力: 青りんご
実用例：単語の出現回数を数える
以下は、文章中の単語の出現回数を数えるプログラムです。
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import java.util.HashMap;<br><br>public class WordCounter {<br> public static void main(String[] args) {<br> String text = "apple orange apple peach orange apple";<br> String[] words = text.split(" ");<br> HashMap<String, Integer> wordCount = new HashMap<>();<br><br> for (String word : words) {<br> wordCount.put(word, wordCount.getOrDefault(word, 0) + 1);<br> }<br><br> System.out.println(wordCount); // 出力: {orange=2, apple=3, peach=1}<br> }<br>}<br> |
この例では、getOrDefault()を使って単語の出現回数を効率よくカウントしています。
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プログラミングスキルをさらに向上させるために、実際にコードを書いて学習することが重要です。HashMapを使って、データ構造の使い方をどんどんマスターしていきましょう！
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