Javaを学び始めた初心者がつまずきやすいポイントのひとつが「メソッド」です。
「メソッドって何のためにあるの?」「どうやって作るの?」「戻り値って?」
そんな疑問を持っている方のために、この記事ではJavaのメソッドの作り方を、例を交えながら分かりやすく解説していきます。
📌 メソッドとは?
メソッドとは、ある処理をまとめたものです。C言語でいう「関数」に近いです。
例:
- 数を足す処理
- 文字を表示する処理
- 平均を計算する処理
メソッドを使うと、同じ処理を何度も書く必要がなくなります。
✅ Javaメソッドの基本構文
1 |
[修飾子] 戻り値の型 メソッド名(引数リスト) {<br> // 実行したい処理<br> return 戻り値;<br>}<br> |
各要素の意味は次の通りです:
項目 | 内容 |
---|---|
修飾子 | アクセス制御(public , private など)やstatic など |
戻り値の型 | メソッドが返す値の型(戻り値がないときはvoid ) |
メソッド名 | 小文字で始まる動詞が基本(例:printMessage) |
引数リスト | メソッドに渡す変数の型と名前の一覧 |
✍️ 基本的なメソッドの作り方
例:2つの数の合計を返すメソッド
1 |
public static int add(int a, int b) {<br> return a + b;<br>}<br> |
呼び出し方:
1 |
int result = add(3, 5);<br>System.out.println("結果:" + result); // 出力:結果:8<br> |
🔁 引数なし・戻り値なしのメソッド
「こんにちは!」と表示するだけの簡単なメソッドもあります。
1 |
public static void greet() {<br> System.out.println("こんにちは!");<br>}<br> |
呼び出し方:
1 |
greet();<br> |
🎯 引数あり・戻り値なしのメソッド
1 |
public static void sayHello(String name) {<br> System.out.println("こんにちは、" + name + "さん!");<br>}<br> |
呼び出し方:
1 |
sayHello("太郎");<br> |
💡 戻り値あり・引数なしのメソッド
1 |
public static int getNumber() {<br> return 42;<br>}<br> |
呼び出し方:
1 |
int num = getNumber();<br>System.out.println(num); // 出力:42<br> |
🔧 staticとインスタンスメソッドの違い
Javaでは、メソッドには2種類あります。
staticメソッド
- クラスに属している
- オブジェクトを作らなくても使える
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public static void hello() {<br> System.out.println("Hello Static");<br>}<br> |
インスタンスメソッド
- オブジェクトを作ってから使う
- クラスの状態に依存する処理が多い
1 |
public void helloInstance() {<br> System.out.println("Hello Instance");<br>}<br> |
呼び出し方:
1 |
MyClass obj = new MyClass();<br>obj.helloInstance();<br> |
🧩 メソッドのオーバーロード
同じ名前のメソッドでも、引数の数や型が違えば複数定義できます。
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public static int sum(int a, int b) {<br> return a + b;<br>}<br><br>public static double sum(double a, double b) {<br> return a + b;<br>}<br> |
📘 メソッドの再利用性と分割のコツ
メソッドをうまく使うことで、長いコードをスッキリさせることができます。
以下のように、処理を細かく分割するのがポイントです。
1 |
public static double calculateAverage(int a, int b) {<br> return (a + b) / 2.0;<br>}<br> |
メイン処理ではこう書くだけ:
1 2 |
javaコピーする編集する<code>System.out.println("平均は:" + calculateAverage(70, 90)); |
🔁 再帰メソッドの例
再帰とは、自分自身を呼び出すメソッドです。
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public static int factorial(int n) {<br> if (n <= 1) return 1;<br> return n * factorial(n - 1);<br>}<br> |
呼び出し例:
1 |
System.out.println(factorial(5)); // 出力:120<br> |
⚠️ よくある間違いと注意点
❶ returnがない
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public static int wrongMethod() {<br> // return文がない → エラー!<br>}<br> |
戻り値がある場合は必ずreturn
が必要です。
❷ メソッド名が大文字から始まる
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public static void Hello() {<br> // NG:Javaではメソッド名は小文字スタートがルール<br>}<br> |
❸ 引数の数が合っていない
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add(5); // エラー:引数が1つ足りない<br> |
メソッドを呼ぶときは定義と同じ数・型の引数が必要です。
✅ メソッド設計のポイントまとめ
ポイント | 内容 |
---|---|
名前を分かりやすく | 動詞+目的語が基本(例:printResult) |
長すぎる処理は分ける | 一つのメソッドに詰め込みすぎない |
なるべく引数は少なく | 複雑な処理は分割して整理 |
コメントを付けよう | 何をするメソッドか一目で分かるように |
🎓 練習問題
問題1:整数2つを引数に取り、その合計を表示するメソッドを作りましょう。
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public static void showSum(int a, int b) {<br> System.out.println("合計は:" + (a + b));<br>}<br> |
呼び出し:
1 |
showSum(10, 20);<br> |
📖 さらに学びたい方へ
Javaのメソッドは、プログラミングの「設計力」を養う上でも非常に重要な要素です。
正しい作り方と使い方をマスターすることで、コードの質が一気に上がります。
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